新潟(エリア)

活動報告

 新潟には支部のかたちという括りはなく、過去には「ゆいの会」と名づけた世話人会の体もあったが、「葬送の自由をすすめる会」がひらいた葬送の自由が、海洋葬も樹木葬も市民権を得てきている。また、葬送業者の参入もあり、市民からの会への問い合わせも少なく、「ゆいの会」としては会員間で時折電話でやり取りしている程度である。
 昨今は「散骨」の言葉も一般化されつつあるようではあるが、また一方、その方法についてはクエスチョンの部分が多く、本年2月にはこの地のコミュニティ会館にて、こうした質問をお受けした会を設けさせていただいた。
 新潟連絡会「ゆいの会」として特段の活動はないものの、新潟沖の散骨希望には立会いの要請に応えられるようにとし、また要請があれば小さな集会などで(前述)のように「葬送の自由をすすめる会」としてお話しさせていただいている。
 また(個人情報に掛からない程度に)海洋散骨の様子などを写真とともにお見せできる場ではそうしたお話しもさせて頂き、反応はおおむね5割の方々から「考えよう」の言葉も聞こえるが、現在の新潟での会員間でのこれらの報告や活動始動には至っていない。

春・5月の日本海散骨

 5月17日、この日の新潟は快晴のもと、貸し切りの客船は定刻通りに出航、船が沖へ進むにつれて鮮やかな靑に海の色が変わる。
 途中には佐渡ヶ島への客船や、波を立ち上げて進む高速のジェットフォイルなどの行き交う日本海沖を30分、散骨場所に到着。
 今回、出航から帰港まで絶え間なく 亡き妻に向けてご主人がハーモニカを鳴らし続けていた姿があった。奥様が好んだ曲であっただろうと思われ、また奥様との暮らしが偲ばれて亡き妻の希望に添った送り方ができた事に、ご主人のお顔も柔らかに見えて とても印象に残った事であった。
 参加者の方々からは「こうした送り方もいいねぇ」「感動したわ」の声も上がり、また、50・60代の男女からは「墓のことも、遺族のことも考えさせられた」との声もあった。
 5月とはいえ、心配された海の寒さもなく、信濃川の両岸の青葉の美しい景色の中、皆様の晴れやかな顔での散会となった。

新潟沖での本年2度目の散骨

 7月15日、この日の新潟は心配された線状降水帯も通り過ぎ、海も凪いで滞りなく散骨を行うことができた。8名の参加者の方々は、船のデッキのテーブルで遺灰の袋と花びらをそれぞれ手に分け、海上現地に到着。甥の方の手によって鐘が鳴らされ、参加の方々は遺灰と花びらを深い蒼の海へ。皆様はそれぞれに、散って漂う花びらと遺灰に静かに手を合わせ、船はその周りを3度ほど旋回し、世話人から「自然葬実施証明書」が手渡され、船は帰港。
 甥の方の「私の子供は女の子が二人、こうしたお別れの仕方も考えてみたい」との言葉もあった。実際にこうして参加された方々からは、概ね このような言葉が多いと感じられた。本年2度目の日本海・新潟沖の散骨様子であった。

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