中国支部

活動報告とお知らせ

「第28回 葬送の自由を語る集いin広島」開催報告

 今年の「集い」は、会場の都合により開催日が当初の予定より1ヶ月遅れたものの、漸くコロナ禍の規制が緩んだ中での開催となり、6月17日(土)に例年通り西区民文化センターにて実施され、以前の酷暑での開催を免れることができた。

「最近の支部活動報告」支部長より

 昨年度の活動計画を振り返って、その実施状況の結果報告とその後の活動についての説明があった。
 支部報「再生ちゅうごく」の発行は、会報にはない支部会員の交流の場となっており、今後とも続けるべき活動だと思うし、今年度の17号の編集活動は1月から始まり、今年度の4月に予定通り発行済みである。
 一方、残念なのは、2年続けた文化財団発行の情報マガジンへの「集い」の案内広告掲載を中止したことである。広告の効果があまり期待出来ないことが判明したからである。別の手段を模索せねばならない。
 中村会長の昨年の「集い」での特別講演「自然葬推進法の成立をめざそう」と「公正証書遺言の活用」は両件とも喫緊の課題ではあるが、法律に関する課題なので内容が少し堅いものになったと思うが、レジュメにそって丁寧に説明された。
 「自然葬推進法・・・」については活動が長期化する可能性があるので、じっくりと活動に協力していきたいと思った。
 予定していた10月の特別合同葬は希望者がいなかったため、来期に延期となったが、今年3月予定していた模擬自然葬は新入会員の参加もあり、実施することができた。
 また、その「模擬葬」の参加者の非会員の方が後日、当会に入会されたことはうれしい。「模擬葬実施」の意義やあり方については今後の課題としたい。

DVD「葬送の自由をすすめる会20年の歩み」を上映

田口副会長の特別講演

「自然樹木葬という選択」
~あなたは墓地樹木葬で満足しますか~

A)「墓埋法と散骨」
 日本の葬送に関する法律と散骨(自然葬)に至るまでの経緯を述べられ、当会が自然葬実施を可能にしたことを説明された。

B)「自然葬」
 「自然葬」の命名は ある民俗学者がこの言葉を最初に用いたことに触れ、当会の自然葬はその民俗学者の定義で言えば「文化葬中の文化葬」ということになるが、火葬が一般的になっている現代日本では、当会が考える自然葬が「自然葬」の標準と見なして間違いないといえると説明された。

C)いわゆる「樹木葬」の普及
 樹木葬とは遺骨(遺灰)の周辺にある樹木を墓標として故人を弔う葬法のことであるが、火葬後に収骨された遺骨をどこで葬るかという観点から見て、墓地や霊園で行われる「墓地樹木葬」と、それ以外の場所で行われる「自然樹木葬」の2種類に分類できる。

[墓地樹木葬の特徴]

(1)
里山樹木葬と都市樹木葬の二つの種類があり、一般的に樹木葬という。
(2)
里山と都市のいずれにおいても、遺骨や遺灰は土中または人工的な石室に埋蔵される。
(3)
里山の場合は遺骨や遺灰は、大半自然に還ることが出来るが、どうしても地理的不便さがある。都市の場合は骨壺に入ったままで自然には還れない場合が大半である。
しかも一部の例外を除けば、都市の場合、一定期間後にそれは血縁関係のない方の遺骨と合葬される。

[自然樹木葬]
 「墓地樹木葬」は墓標を樹木にしてはいるが、埋蔵した遺骨は殆どが自然には還らない事が判明しており、とても自然葬を名乗る事には無理がある。
 従って、本会が実施している非墓地葬としての自然樹木葬が100パーセントの自然葬であり、自然葬を希望される方にはお薦めしたい。
 会では「再生の森」という特定の実施場所を指定しているが、感謝の念をもって大自然に向き合い、大自然と直結する「自然樹木葬」と呼ぶことが出来るのである。
 さらに「自然葬の教育的見地、儀礼の意義、費用」に触れたあと、故人の親戚の中に伝統的な墓地葬に固執するものがいたならば、無理をせず「分骨」という円満解決の葬送もあると述べた。
 最後に「本会は自然葬の場に立会い、側面から静かに、力強く支援する、いわば《おくりびと》の役割を今後とも実践して参ります」と講演を終えた。

質疑応答

Q)
自然樹木葬を希望しても中国支部には「再生の森」がないようだが、何処に希望すればよいのか。
A)
「再生の森」は全国に7個所あるが、中国支部会員は他支部の「再生の森」を選ぶ事になる。墓地ではないので本来一回のみで終了のはずであるので、その後訪ねることはできるが、墓参り的に毎年の訪問は如何と思う。
つまり、遠方であっても葬送は一回で済むことなので、じっくり計画を立てればよいことになる。「墓は心のなかに」の本会の合い言葉の原点に戻ればよいのではと思う。

「令和五年度 中国支部定例総会」開催報告

 「集い」終了後、支部会員14名と共に、定例総会を開催致しました。
 議事の第1号議案~第5号議案を審議の上、全て可決頂き、無事定例総会を終了致しました。

※お問い合わせは、本部事務局までお願いします。☎03-5577-6209